ソーシャルワーカーの自分らしいキャリアを考える⑤リフレクション(振り返り)

前回の記事では、自分のキャリアを考えていくために、「自分のプラン」を立ててみるワークのご紹介をしました。

今回は、立てたプランを実行して自分の身にしていくための、リフレクションのお話です。プランは、立てて終わりになってしまうと、意味がありません。お正月に「今年の目標」を立てたけど、数か月経って「今年の目標って何だったっけ…?」となった経験はありませんか?

リフレクションとは、「内省」と訳されます。自分の行動、考え方などを客観的に振り返ることで、新しい気づきを得て、次に生かしていくことができます。

人間は忘れる生き物です。振り返りの時間を持つことによって、「そうだった、これがしたいんだった!」と思い出すこともできますし、「実際にはどれくらい何ができているのか」確認することもできます。

前回立てたプランはこうでした。

立てたプランに対して、項目ごとに、実際はどうだったか?振り返り、所感を書き込みます。

実際にやったこと、できなかったこと、プランになかったけど取り組んだこと、自分の気持ち、なんでも書き込みます。

このリフレクションの過程で、

・やろうと思ってたけど忘れてた
・こう思って取り組んでいたけど、やり方を変えた方がよさそうだな
・この部分が今の自分にとって大切だ

など、気づきも生まれてきます。

ここが、リフレクションの機会がないと気づかずに流れて行ってしまう部分です。この気づきを元に、より今の自分に沿った形で、次に取り組みたいことを考えていくことができます。

4~9月までの振り返りを元に、10~3月の下半期に取り組むことの整理ができました。

下半期のプランを眺めてみて、自分にとって取り組むことの優先順位や大切だなと感じた部分をまた「テーマ」にすると、次のプランが形になります。

いかがでしたか?

この「現在地の確認」→「プランを立てる」→「リフレクション」のサイクルは、ずっと繰り返していくものです。大切なのは、プランを単に実行できている/できていない、で判断するのではなく、立ち止まって今の自分を把握し、今の自分に合ったプランにバージョンを変更していく、という視点です。

衣食住、人間関係、仕事、遊びなど、色々な項目がありますが、これも自分に合った形にアレンジが可能です。ちょっと確認したら、特に自分には必要ないかも?という項目も出てくるかもしれません。逆に、今はお金についてもっとちゃんと整理したい!というニーズも出てくる場合もあるでしょう。

その時は、その項目についてより具体的なプランを立てると、プランに緩急がつきます。

この生活全体の振り返りを行うことは、そういった詳細なキャリアプランを立てる際の基礎になるものです。そして、現在の自分に目を向けることは、自分の「在り方」について想いを馳せる機会にもなります。

「現在地の確認」→「プランを立てる」→「リフレクション」のサイクルで、違和感を持ったり、はっとする気づきがあったら、ぜひその感覚を次のプランで何をしたいか考える指標にしてみてください。

それが「自分らしい」キャリアを作っていくための大切なマインドセットです。