#01 山田法子さん 社会福祉士 リセット®認定セラピスト

★こちらは2020年3月に行った「リセット®呼吸とストレッチのストレス&トラウマケア」のイベント時のインタビューです



自分らしく生きるための学びを提供していきたい、と思い最初に選んだイベントのテーマは「セルフケア」。今回はその第一弾として、「リセット®呼吸とストレッチのストレス&トラウマケア」をご紹介します。対人支援職の方はもちろん、ストレスを感じやすい方におすすめです。

コロナ禍で長く制限された生活が続き、もやもやとストレスを抱えている方も多いのではないでしょうか。また2月半ばには東北地方を震源とした地震もありましたが、リセット®は東日本大震災をきっかけに普及してきたストレス・トラウマケアの方法でもあります。

イベント告知をしたときに、みなさんにいただいた反応は、「リセット®って??」というものでした。笑

そこで、リセット®呼吸とストレッチのストレス&トラウマケアで講師をしていただく山田法子さんに直接お話していただきます^^

リセット®とはどういうものですか?

呼吸とストレッチの3ステップで、脳や神経に働きかけて身体と心のストレスを和らげる方法です。1回やるだけで、表情がぱっと明るくなり、睡眠の質がよくなったなぁ~という感じがします。コミュニケーションを司る神経にも影響するので、4回ほど続けていくと、物事の捉え方が変わって人間関係まで変わっていきます。

ーすごいですね!!私も1回やっただけでホントに顔色が明るくなって、肩甲骨がラクになって感動しましたが、続けるとそんな効果があるんですね。

そうなんです。とても簡単な身体の動きですが、続けていくうちに思考の癖がとれて、何か起こった時でも一呼吸おいて考えられるようになりました。

ーtsukiさんは普段は医療ソーシャルワーカーとして働いていらっしゃるんですよね。どのようなお仕事ですか?

病気をきっかけに起こる様々なお困りごとを伺って、制度やサービスを使いながら解決に向けて一緒に考えるお仕事です。

元々、学生時代のボランティアで、社会福祉協議会(地域の福祉課題の解決に取り組み、誰もが安心して暮らすことのできる地域福祉に取り組む団体)とコラボしてフリーペーパーを作るという活動に参加したことがきっかけでした。

昔から福祉に興味があったんですが、福祉=ケアのイメージがあり、体力に自身がなく難しいなと思っていました。ただ、社会福祉協議会の方からいただいた名刺に「社会福祉士」とあり、福祉でも地域福祉というものがあるんだということを知り、「これだ!」と思い大学で学びました。

大学の実習でも社会福祉協議会でお世話になり、就職は地元に戻って病院で慢性期・回復期病棟の医療ソーシャルワーカーをしています。

ーリセット®との出会いはいつ頃でしたか?


リセット®との最初の出会いはは2,3年前で、ピラティスの先生がこんな新しいセルフケアがあるよーと簡単に教えてくれました。

また、リセット®の大元であるTRE®(緊張・トラウマ開放エクササイズ)を体験した経験もありました。実は2020年の2月に交通事故にあったのですが、その時ケガはなかったのですが全身痛くて車も破損し、フラッシュバックの症状が出てきました。その時、TREやってみようと試すとフラッシュバックがなくなり、ケアって大切なんだなと実感したんです。

その後、リセット®の体験会があることを知り参加したのが2020年の5月です。事故の経験やコロナ禍の影響もありセルフケアの重要性を感じて、きちんと理論が元にあるメソッドはやる意味があるなと感じていたので参加しました。やってみるとTREよりも簡単に手軽にでき、私には合うかも?と思いました。

8月ごろ仕事が難しく、体調不良で朝起きるのも辛い状況になりました。医療ソーシャルワーカーは対人援助職で、自分の心身のコントロールが難しい人も結構多いんです。お世話になっている先輩などに相談したんですが、自分だけではなくて、色んなキャリアの中でくじけている経験ってみんなあるんだな、ということを知りました。

その時に、自分だけではなくて、くじけている経験が他の人にも役に立つかもしれないなぁ、と思ったんです。対人援助職は必要な仕事だけど自分を擦り減らしてしまう、じゃあまず自分を大切にするってどうしたらいいのかな?自分が元気じゃなきゃいい仕事はできないなと感じ、最初は自分のための学びでしたが、リセット®を人に伝えるための講座を受講しました。


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ー実際に、山田さんがリセット®を続けてみていかがですか?

実感しているのは、感謝したり、人にやさしくなれたりしたことです。
以前は、辛いことあった時に癖みたいに反応しちゃう、なんでも自分のせいにしてしまうところがあったのですが、身近な人と意見が合わなくても一呼吸おいて考えて、どうしようかなと対応できるようになりました。自分自身が整ってるからこそ捉え方ができるようになってきている感じがするし、自分が変わることで、かかわる相手との関係も変わってきた実感があります。

ーリセット®を通して伝えたいことを教えてください。 

私はリセット®を続けるうちに、今日仕事で上手くいかなかったな、と反省することがあるけど、反省しすぎて引きずることがなくなりました。辛いな、と思ってもそれはそれで必要な反応で、そこに早く気づくことで回復も早まります。

リセット®の中で ストレス・トラウマの反応の理論があります。そういうものは得てして悪いものとされるけど 場合によっては必要で、元気じゃないときも自分を責めなくていいんだよ、というのがたくさんの人に、一番伝えたいことです。

(山田さん):ソーシャルワーカーとしての私だけでなく、ただの「私」を支えてくれた本↓

医療ソーシャルワーカーの成長への道のり―実践能力変容過程に関する質的研究

ポリヴェーガル理論入門: 心身に変革をおこす「安全」と「絆」

心がおぼつかない夜に

山田さんのリセットの活動はこちらから。